せどりの話

【その仕入れちょっと待って!】せどりで資金が増える魔法の法則とその罠

2021-10-20

本記事の内容

  • 複利とは?
  • 複利のメリット・デメリット
  • せどりでどう複利を活用するのか

今回は実はみんながやっている複利運用について解説します。

複利運用とは投資用語で「出た利益を元金に回し、雪だるま式に資金を増やす」ことです。

出た利益をそのまま仕入れに回している方がほとんどなので、意識せずともみなさんやっていますよね。

ですが、この記事を読んで「複利」の理解を深めることで、安全かつ計画的に資金を増やせるようになります。

なかなか解説している人が少ないところなので、しっかり落とし込んでくださいね。

それではさっそく始めていきます。

複利とは?

複利は投資の世界でよく使われるのですけど、かの有名なアインシュタインが「人類最大の発明」と評したと言われています。

よく例えられるのが雪だるまです。

雪だるま式に資金を増やそう!!

って聞いたことないですか?
なければすみません。笑

雪だるまが転がってどんどん大きくなっていくように、
せどりでも資金をグルグル回すことによって複利で資金を増やす!

というようなニュアンスです。

ちょっと例えで説明しますと、
株を10万円(元金)買って、1年で10%の利子が付くなら、1年度に1万円増えてますよね。

元金を1万円のまま毎年続けてれば、毎年1万円ずつ増えていきます。
仮に10年続けたとしたら20万円になっていますね。
※ここでは税金については考慮していません。

それでは複利とはどういうことかというと、毎年利息でもらえる1万円を元金に入れちゃうんです。
するとその入れた「利子」にも利子がつきますよね。

1年目は通常と同じで1万円の利子ですが、
2年目は元金が11万円になっているので、利子が1.1万円になります。
3年目は元金が12.1万円になるので...

というのを繰り返して10年後には元金がいくらになっていると思いますか?




正解は約26万円です!!

複利を利用するのとしないのとで、もらえる利子が60%も増えるんです。
(通常運用:10年後元金20万-元金10万→利子10万,複利運用:10年後元金26-元金10→利子16万)
結構すごくないですか?

この威力はわかっていたものの、計算してびっくりしました。笑

元金が10万円だと10年後に6万円しか変わりませんけど、
元金が100万円だと60万円、1000万円だと600万円変わってきます。

1000万円を投資すると言われてもまだピンとこないと思いますが、
老後2000万円問題もあるので、少しずつ考えていった方がいいかもしれませんね。

さてさて、ここまでは投資の話。

投資では年単位で見てましたが、せどりだとどうでしょう?

せどりで複利を使うと...

投資だと年単位で利益を計算していきますが、せどりだと月何%と計算していきますよね。

ということは月単位で複利を利用すると、1年間で12回回ります。

月利10%だったら最低限目指せる範囲だと思うので、月利10%で計算してみると一年後には...

なんと元金(仕入れ資金)は3倍になっています!!

50万円からスタートして、出た利益を仕入れに回すと一年後には150万円になっているんですよ。

ならすと月利8万ちょっとですね。

50万円で8万円出そうとすると利益率16%が必要ですが、

一年間しっかり複利で運用することで、
利益率10%でもこのような数字をたたくことができるんです。

まぁとは言ってもキレイに全在庫をさばくのも難しいですし、
投資と違ってせどりは労働が入りますからね。

実用的な活用方法は、後ほど解説していきます。

ここでわかってほしいのは、
・元手の仕入れ資金が少なくてもお金は増えること
・利益率に縛られなくていいこと
上記の2つです。

複利のメリットとデメリット

複利のメリット

複利のメリットは前述したとおりで、
利益に利益が重なって驚くほど資金が増えていきます。

こちらは複利計算ができるサイトなので、試しにいろいろ数値を入力してみてください。

注意点としては、
・年利を月利と考える
・複利周期を1年にする
ことぐらいです。

年でどれぐらいお金が増えるか見たかったら、
「経過年数」のところに24(2年×12ヵ月)と記入しましょう。

複利のデメリット

さて、複利のデメリットですが、大きく2つあります。

1つ目は、利益を全部仕入れに回すと現金(銀行残高)が増えないということ。
2つ目は、売上が伸びるにつれて、労働量も増えるということ。

それぞれ解説していきます。

利益を全部仕入れに回すと現金が増えない

当たり前っちゃ当たり前の話ですね。
10万円利益が出ても10万円仕入れに突っ込んじゃうんで、手元の資金は増えません。

融資や自己資金などの現金ベースで仕入れを行っている場合は何の問題もないですが、
クレジットカードなどで仕入れをしている場合は注意しましょう。

あ、何の問題もないというのは嘘です。
掛けで仕入れを行うときや、税金の支払いなどで手元に資金がないと痛い目を見ます。

複利で資金を回しながらどうやって手元に資金を残していくかは、後で解説しますね。

クレジットカードで仕入れを行っている場合、支払いが後から発生します。
商品が売れなかった場合、手元に現金がないので支払いできません。

また商品が売れたとしても、万が一アカウント停止等で資金の流れが止まってしまったら、
手元に現金がないので支払いできません。

いくら利益が出ていようが、黒字倒産してしまいます。

もしくはリボ払いでしょうか?

リボ払いは一見支払いをしやすくする良心的なサービスに見えますが、実が真逆。
この記事のテーマである「複利」が悪い方向に働きます。

なので、話は少しズレますが、安易にリボ払いにするのはやめましょう。

要するに、利益を仕入れに全部回すと手元のお金が増えないので、
黒字倒産してしまう可能性が高い!!ということです。

この危機感だけ伝われば問題ありません。

売上が伸びるにつれて、労働量も増える

複利は投資での考え方で、労働ビジネスのせどりに適用すると少し顔色が変わります。

投資だと株を10万買おうが100万買おうが作業量は変わりません。

でもせどりは仕入れが増える=労働する時間が増えるにほぼ等しいです。
この感覚0で計画を立てるとほぼ100%失敗します。

失敗した人間が言ってるので間違いありません。笑

時間にはかぎりがありますよね?

利益を仕入れに回すということは、仕入れる量を増やすということです。
つまり労働時間が増えるので、いつか限界がきます。

小遣い稼ぎで始めたせどりに、ずーーーっと時間を使って人生楽しくない!!

ってなったら元も子もないですよね。
縦積みの量を調整できるようになってきたら話は変わってきますが、
それでも売る手間や入金スパンが変わってくることに変わりはないです。

なので複利を利用する際は労働量が増えることを念頭に置いて、
仕組みを作るなり、外注を探すなり、ベースを整えていきましょう。

それでは実際に複利をどう活用していくか解説していきます。

せどりでどう複利を活用するのか

 

複利は説明してきたとおり、資金を増やしていく上でとてつもない威力を発揮します。
ですが、それゆえに「銀行残高」が増えないというデメリットもありましたね。

手元の資金も増やして体力をつけ、安定した経営を心がけなければいけません。

ですので、ここでは上手に複利を活用する2つの方法を紹介します。

ここからが一番この記事で伝えたいところです!!
少々長くて疲れてきたころかもしれませんが、頑張ってついてきてください!

はじめに行ったように、実はみんな意識せずとも複利を活用しています。
ほとんどの人が出た利益を、仕入れに回しているんじゃないでしょうか?

それ自体が悪いことではありません。
ですがデメリットのところでお話ししたように、全額突っ込んでしまうと、
手元のお金が全く増えないんですよね。

だから手元のお金を増やしつつ、複利を利用する必要があります。

売上を伸ばす・止めるを段階的に行う

1つ目の方法は売上を伸ばす・止めるを段階的に行うことです。
売上を伸ばし続けるということは、在庫が増え続けることであり、
仕入れ額を増やし続けるということです。

ですが何度も言ってるようにそれでは手元のお金は増えません。
なのである期間「売上を伸ばすことをやめて」売上を一定にします。

すると利益がそのまま手元の資金として、残りますよね。
そして資金がたまってきたら、また仕入れを増やす。

このように段階的に売上(仕入れ)を増やしていくことで、
複利の力を利用しつつ、手元に現金を残す健全な経営が可能となります。

実際に例を交えて説明した方がわかりやすいと思うので、説明していきますね。

例えば、
仕入れ資金50万円を用意してせどりをスタート。
目標利益率は20%。
3ヵ月に一度利益の半分を複利で再投資すること。

上記で計算していきます。
※計算間違ってたらすみません。指摘いただけたら修正します。

3ヶ月目までは毎月10万円の利益なので、
30万円たまります。

これの半分を再投資すると、
4~6ヶ月目までの仕入れ資金は65万円。
毎月13万円の利益なので、39万円たまりますね。
これと前回の余った15万円を足して、2で割ると27万円。

これを仕入れ資金に足すと、
7~9ヶ月目の仕入れ資金は65+27で92万円となります。
これを...と続けると、
1年後では仕入れ資金が130万円。
仕入れ資金以外の手元のお金が120万円となります。

50万円で複利を利用せずに仕入れた場合は120万円の利益に対して、
こちらは200万円の利益となり80万円増えてます。

手元に資金をしっかり残しながら、
複利の力を利用してもお金はきちんと増えてますね。

もちろん利益の20%全額再投資するよりは増える資金は少ないですが、
リスクもストレスも明らかに軽減されるので、
かなりおススメの伸ばし方となります。

利益の全額を仕入れに回さず、計画的に仕入れ額を増やす

2つ目の方法は毎回利益を仕入れに回すけど、全額仕入れに回さない。
という方法です。

少し難しい話をしますと、せどりは出口(販売時期)が定かでないので、
複利計算をする場合は、入口(仕入れ)で計算した方がやりやすいのです。

毎月〇〇万円売る、というより、
毎月〇〇万円仕入れる、という方が管理しやすいということ。

ぶっちゃけ売る時期によって利益率も変動しますからね。
月のトータルで利益率を算出している以上、売上ベースで見るより、
仕入れベースで見る方が都合がいいのです。

変に売上を到達させて、利益が下がっては元も子もありませんから。

ただ売らなければ意味がないので、そのあたりは勘違いしないでください。

あくまで複利の計画を立てていく上で、
仕入れ額で管理した方が現実的というだけです。

では具体的にどうやっていくかというと、
「毎月の利益額から〇〇%仕入れを増やす。」
というやり方です。
例えば50%は複利で仕入れに回すという考えだと、
10万利益が出た場合、5万円だけ仕入れ資金にプラスするということです。

これを計画的に行っていきます。
例で表を作りますね。

この表は、
仕入れ初期資金50万円
利益率20%
複利で回す率50%
で計画を立てています。

※計算間違ってたらすみません。指摘いただけたら修正します。

利益率20%を毎月コンスタントに出していけば、
一年後には仕入れ資金で90万円プラス、
手元資金では100万円プラスにになることがわかります。

50万から始めても1年後にしっかり200万円増えるんですよ。
※上のシートこちらで見れますので、コピーして試しに使ってみてください。

何が言いたいかというと、
無理にクレジットカードをぶん回したり、利益を全部仕入れ資金に回す必要はない
ということです。

無理しなくても、しっかり結果は出ます。
無理すれば必ずどこかで支障をきたします。

これはすべてのビジネスに通ずる原理原則です。

たしかにフル回転さした方が資金は増えますよ?

そこに潜んでる黒字倒産のリスクは考えてますか?

無理に販売して利益率下げてないですか?

その労働は、ほんとにしたかった労働ですか?

せどりをやり始めるとついつい「せどりをやること」が目的となってしまいます。

ですが、目的はそこじゃないですよね。

自分の目的に沿った無理のない計画を立てて、
コツコツ資金を増やしていきましょう。

上の表を使ってもらえれば、

・どのぐらいの資金で、
・どのぐらいの利益率で、
・どのぐらい再投資すれば、

1年でどれだけ資金が増えるかわかります。
福利のパワーに溺れるのではなく、しっかり使いこなしましょうね!

計画を立てるときの注意点

注意してほしいのがこの表は粗利(率)でなはく、
経費を差っ引いた営業利益(率)を入れるようにしてください。

粗利を入れると経費などで現金が減ってしまうので、
実際の数値と結構離れてしまいます。

また複利で再投資していく金額は、実績ベースではなく、計画ベースで行いましょう。
毎月キレイに在庫が売れて、キレイに利益率を揃えることの方が難しいです。

あくまで、

「仕入れ資金を少しずつ増やしていく」

という気持ちを忘れないでください。

何度も言いますが、もちろん売らなければ意味がないです。
在庫が増える一方なのであれば手法を見直しましょう。

その際に計画も見直してくださいね。

 

これまで説明してきたように、計画を立ててあらかじめ"月に仕入れる額を決めとけば"ずーっと仕入れをし続けることはなくなります。

業務の効率化、外注教育、今後の戦略立案、販売価格の調整...などなど本来やるべきことも、手につくようになるのです。

これマジのマジのマジで重要なので、ついでに知識のストックしちゃってください!!

まとめ

いかがでしたでしょうか?
これで「複利」に関する本講義は終了します。

今まで無意識に行っていたことがどれだけリスクがあり、
その反面どれだけ希望があるか理解いただけたでしょうか。

アインシュタインが絶賛するぐらいなんですから、
複利の力を利用するほかありません。

ただ、これを無意識下に置いておくのではなく、
しっかり意識し、計画を立てていくこと。

これを忘れないでください。

必ずあなたのビジネスを安定化し、
さらに加速させます。

この記事を何回も読み込むぐらいなら、
スプレッドシートを利用して計画を立ててみてください。

「頭で覚えるのでなく、身体で覚えろ」です。

頑張っていきましょう!!

わかりにくい点やもっと解説してほしいとこがあれば、
公式LINEかTwitterのDMなどに連絡くださいね。

それではまた。

PS:引用リツイートなどで感想いただけたら嬉しいです!!RTします!!

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電脳しょーた

リピート特化の電脳せどりを教える人【経歴】専門学校中退 ▶︎ 手取り16万のリフォーム屋 ▶︎ 22歳(2017年)で起業 ▶︎ 2020年せどりコミュニティ発足 ▶︎ Xフォロワー1.1万人/コミュニティ200名超/ツール開発など

正しいせどりの知識を1人にでも多く届けられるよう、日々発信中

大阪在住。息子2人。

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